骨粗鬆症に関する記述である。
骨型アルカリホスファターゼは、骨吸収マーカーである。(〇or×)
答え ×
私たちの骨は、骨吸収(骨を壊す)と骨形成(骨を作る)が常に繰り返されています。
この2つの代謝は、体内の成分を調べることで、どれくらい活発に行われているか?を判断することができます。今回は、これを判断するための指標についての問題です(^^
私たちの骨は、破骨細胞によって壊され、骨芽細胞によって作られています。
また、壊れるとき・作るときのカルシウムは、骨と血液で受け渡しされています。
・骨吸収(こつきゅうしゅう)
古い骨を壊すこと
破骨細胞が担当する
壊れた骨に含まれていたカルシウムは、血液中に移動する
・骨形成(こつけいせい)
新しい骨を作ること
骨芽細胞が担当する
骨の材料となるカルシウムは、血液中からもってくる
骨芽細胞は、骨を作る細胞です。(骨に存在している)
この骨作りの際、「骨型アルカリホスファターゼ」という酵素が使われます。
(アルカリは、アルカリ性の環境で働くという意味。ホスファターゼは、リン酸の結合を分解する酵素の意味。)
つまり骨芽細胞が活発になると、骨型アルカリホスファターゼがたくさん作られます。この一部は血液中に出てくるので、この成分を測定すればどれくらい骨形成が活発かを判断することができます。
(このように、何かの状態を判断するために使う成分を、マーカーと呼びます。)
よって、問題の「骨吸収マーカーである」は、×
正しくは「骨吸収マーカーである」となります。
対して、骨を壊す破骨細胞にも、どれくらい活発かを示すマーカーがあります。
試験で登場したのは「尿中デオキシピリジノリン」です。
(デオキシピリジノリンは、骨を作るコラーゲンに含まれる成分。骨が壊れると、これが溶け出し、尿に出てくる。)
骨代謝マーカー(骨の代謝を評価する指標)
【骨吸収マーカー】尿中デオキシピリジノリン
【骨形成マーカー】骨型アルカリホスファターゼ
実際に使われるマーカーは他にもありますが、まずは試験に登場するこの2つが必須のポイントです(^^
暗記用まとめ
・骨型アルカリホスファターゼは、骨形成マーカーである。
・尿中デオキシピリジノリンは、骨吸収マーカーである。
今日も勉強おつかれさまです!
試験の解き方や考え方がつまった、勉強に寄り添うノートです。
「わかりやすい!」と言っていただいた試験対策の解説です。毎日投稿される記事がすべて読み放題。勉強の質問にもお答えしています。読める記事が350以上になり検索もしやすくなりました。