【Q】横隔膜は、呼気時に収縮する。(〇or×)

呼吸器系の構造と機能に関する記述である。
横隔膜は、呼気時に収縮する。(〇or×)

答え ×

・どんな話か?

私たちの呼吸には、横隔膜という筋肉が関わっています。
横隔膜は筋肉なので、収縮したり弛緩したりします。
この収縮・弛緩が、息を吸うとき・吐くときどちらで起こっているのかを知る問題です(^^

・肺の仕組み

私たちの呼吸を担当するのは、「」という臓器です。
肺は体内と体外の空気を入れ替える仕事をしていますが、「自分では動けない」という特徴があります。

そのため、肺の空気の出入りは、肺の周りにあるものが動くことによって起こっています。

(肺は大きくなったり・小さくなったりするが、肺自身が自分から動いているわけではない。)

そして、この肺を動かす担当をしているものの1つが横隔膜です。

肺は胸腔(きょうくう/きょうこう)という空間の中にあり、その底に横隔膜がある。

・横隔膜の仕組み

一般的に横隔膜は、横からみたとき、
まっすぐになっている状態が「収縮時
山形に伸びている状態が「弛緩時
と表されます。

(まっすぐになっている方が、長さとしては短いはずなので、「収縮」)

・呼吸の仕組み

横隔膜が「弛緩」すると、
胸腔が「狭く」なります。
すると肺はしぼみ、空気は外へと出ていきます。
これが「呼気時」です。

対して、横隔膜が「収縮」すると、
胸腔が「広く」なります。
すると肺は広がり、空気が中に入ってきます。
これが「吸気時」です。

*胸腔が広くなるという状態は、外に比べて空気の密度が薄くなっている状態なので、「陰圧状態」と呼ぶ。いきなり空間が広がったので、空気が引き延ばされるイメージ。すると空気が持つ圧力は低くなるので、「外と比べてマイナスの圧力(陰圧)」になる。

・まとめ

よって問題の「呼気時」とは、横隔膜が「弛緩」している状態なので×となります。

この部分は、「横隔膜が収縮することで、肺に圧力をかけて空気を外に出す」という勘違いがとても多い範囲です。
なんとなくで想像するとそう考えてしまうので、しっかりと仕組みを辿れるようにしておくことが大切です(^^♪

過去の登場

31回36番
(4)横隔膜は、呼気時に収縮する。
答え ×

30回38番
(2)横隔膜は、呼気時に弛緩する。
答え 〇

28回43番
(1)横隔膜は、呼気時に収縮する。
答え ×

25回45番
(1)横隔膜が収縮すると、胸腔内は陽圧となる。
答え ×

暗記用まとめ
・横隔膜は、呼気時に弛緩する。
・横隔膜は、吸気時に収縮する。

今日も勉強おつかれさまです!

【marcyノート/試験解説】
note画像

試験の解き方や考え方がつまった、勉強に寄り添うノートです。

「わかりやすい!」と言っていただいた試験対策の解説です。毎日投稿される記事がすべて読み放題。勉強の質問にもお答えしています。読める記事が350以上になり検索もしやすくなりました。