【トランスセオレティカルモデル】(34回98番1)

正解したい基礎問題

「牛乳は苦手だけど、明日から残さず飲もうと思います」と話す、小学生Aさんへの給食指導である。
トランスセオレティカルモデルに基づいた指導として、最も適当なのはどれか。
「牛乳に含まれる主な栄養素について説明する。」(〇 or ×)

【考えるヒント】
トランスセオレティカルモデルと言えば、
5つの「~期」がある。

 ×

「牛乳は苦手だけど、明日から残さず飲もうと思います」と話す相手に対して、「牛乳に含まれる主な栄養素について説明する」は適切ではない


トランスセオレティカルモデル
(行動変容段階モデル)
とは、

ヒトの行動が変化する過程を5つに分類し、
各段階に合った教育を行おうとするモデル(理論)です。

栄養教育を行ううえでの考え方の1つで、
この対象者にはどんなアプローチをすればいいのか?を教えてくてます。

このモデル理解の基本は、
まず5つの段階を把握することです。

  • 1.前熟考期(無関心期)
    6カ月以内に行動を変えようとは思っていない。
  • 2.熟考期(関心期)
    6カ月以内に行動を変えようと思っている。
  • 3.準備期
    1カ月以内に行動を変えようと思っている。
    または自分なりに始めている。
  • 4.実行期
    実行しているが、まだ6カ月未満。
  • 5.維持期
    実行しており、6カ月以上維持。

そして問題のポイントは、
まずその対象者がどの段階にいるのか把握することです。

今回の場合だと、
「牛乳は苦手だけど、明日から残さず飲もうと思っている」相手なので、
「3.準備期」になります。

「もう早速明日からやろうと思っている人」です。

ではそんな「明日からやろうと思っている人」に対して、どんなことを言えばいいでしょうか。

模範解答としては、
「じゃあその行動を宣言してみよう」
「誰かと約束してみよう」などになります。
自己の開放という専門用語が当てられる。)

今さら「牛乳に含まれる主な栄養素について説明」しても、もう知っているよ!と煙たがられます。(きっと小学生でも。)

試験的なお話。

トランスセオレティカルモデル問題の考え方は、
1.まずそれがどんなモデルだったか思い出す(5段階)
2.対象者がどの段階にいるか考える
3.どんなアプローチが適切か考える

という3ステップです。

似た問題を解けば、解答パターンも見えてきます(^^