内分泌疾患の主な症候に関する記述である。
尿崩症では、高張尿がみられる。(〇or×)
答え ×
内分泌疾患(ホルモンが関わる病気)の1つである尿崩症について、尿の濃度がどう変化するか?という問題です。
ホルモンの働きから順番に考えることで解くことができます(^^
尿崩症(にょうほうしょう)とは、バソプレシン(抗利尿ホルモン)の分泌が低下する疾患です。
【バソプレシン】
抗利尿ホルモン
脳の下垂体後葉から分泌される
腎臓に作用して水分の再吸収を促進する
(水分の再吸収が促進されれば、実際に出ていく尿量は減る。そのため抗利尿ホルモンと呼ばれる。)
尿崩症は何らかの原因によって、バソプレシンの分泌が低下しています。
ふだんカラダは、バソプレシンによって水分が再吸収され、それでも残った部分が実際の尿として排泄されています。(尿はある程度濃縮されて排泄されている)
ですが尿崩症では、バソプレシンの分泌が低下しているため、腎臓での水分の再吸収ができません。すると出ていく水分量は増えます。
「尿の水分量が増えている」を言い換えると、「尿の濃度が薄くなっている」となります。
そして濃度の薄い尿のことを「低張尿」と呼びます。
尿崩症では、水分の再吸収ができず尿が薄まるので、低張尿がみられます。
今回の問題を考える流れは、
1.「尿崩症」は、バソプレシンの分泌が低下している状態だな
2.バソプレシンの作用は水分の再吸収だったな
3.今は水分の再吸収ができない状態だな
4.再吸収できないと、尿は薄まるな
という順番です。
病名から、「ホルモンがどう変化している病気なのか」は覚えるしかありませんが、そのあとどんな症状がでるのかについては、考えて判断することができます(^^♪
暗記用まとめ
・尿崩症は、バソプレシン(抗利尿ホルモン)の分泌が低下する疾患
・バソプレシンの作用は、腎臓での水分の再吸収
・尿崩症では、低張尿がみられる
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