【糖新生ができる場所は限られている。】(34回71番4)

血糖とその調節に関する記述である。

糖新生は、筋肉で行われる。(〇 or ×)

グルコース-6-ホスファターゼがあるとかないとか。

× 
糖新生は、筋肉で行われない

糖新生とは

糖新生とは、糖以外の物質から糖(グルコース)を作る代謝経路のことです。
(糖を新しく生むと書く。)

「糖以外」には、乳酸グリセロール(糖原性の)アミノ酸などが含まれます。

「アミノ酸が含まれる」ということは、アミノ酸からできている「たんぱく質」も、分解すれば糖に変換することができそうです。

酵素がない

今回は、これが「筋肉」という場所でできますか?という質問です。

結論からいうと、筋肉で糖新生はできません

理由は、糖に変換するための酵素がないからです。

そしてその酵素の名前こそが、覚えるべき名前「グルコース-6-ホスファターゼ」です。

臓器で違う

「グルコース-6-ホスファターゼ」は、肝臓腎臓にあります。

ということはつまり、

これがある肝臓・腎臓は糖新生ができる

これがない筋肉・脳は糖新生ができない

という構図です。

イメージ

糖新生ができると、血液中にグルコースを補充してあげることができます。
肝臓は、この仕事をしています。

対して筋肉は、グルコースに変換することはできませんが、変換せずに筋肉の中で使うことはできます。エネルギー源にしたりします。

血液にはあげないけど自分のためには使うという、ちょっと独りよがりなイメージです。

ポイント!

Q.「糖新生は、筋肉で行われる。」

A. 筋肉にはグルコース-6-ホスファターゼがなかったから、糖新生はできなかったな。バツ。

ここまで考えられれば、「正文に直せた」と言えます。

一歩だけ踏み込んで理由を知っておく。
これが、今回の様な問題のポイントです(^^♪

marcy