【社会的認知理論】(34回99番2)

正解したい基礎問題

社会的認知理論に基づいて、便秘で悩んでいる中学生に野菜摂取を促す支援を行った。結果期待を高めるための支援である。
「野菜摂取が便秘に及ぼす好影響を、図示して説明する。」
(〇 or ×)

【考えるヒント】
社会的認知理論という理論の中に、結果期待という要素がある。

  「野菜摂取が便秘に及ぼす好影響を、図示して説明する。」は、結果期待を高める支援である。

社会的認知理論というモデル

社会的認知理論(昔は社会的学習理論と呼ばれた)は、栄養教育論で登場するモデル(理論) のひとつです。

ヒトの行動は個人の要因だけではなく、まわり(環境や他人)にも影響されているよね、という考え方をしています。

よって、これらを踏まえた栄養指導を行うことで、よりよい行動へと変えていこうとするものです。

この理論では、「行動要因」「個人的要因(認知)」「環境要因」という3つの要因が登場します。

個人的要因

このうち「個人的要因(認知)」には、
自己効力感(セルフエフィカシー)
・結果期待が含まれます。

人の行動に影響を与えるものには、もちろんその人の内部に関わる要因(個人的要因)がある。さらにそれは2つに分類されている。

(ややこしいけれど、教育論のこの範囲は、「こう決められているもの」として認める潔さが大切。)

今回登場した「結果期待」は、言葉の意味からも想像できる通り、「その行動をしたらきっとあんな(望ましい)結果が出るだろうなぁ」という期待のことです。

例えば、便秘で悩んでいる中学生に対して、野菜摂取が便秘に及ぼす好影響を図示して説明した場合、

野菜食べたら便秘改善されるかも!」と思ってくれるかもしれません。

そうなればこれが「結果期待を高める支援」となります。

ポイント

「社会的認知理論」で考えすぎない。

今回の問題のベースは社会的認知理論ですが、考える焦点は「結果期待」です。

社会的認知理論の問題だなと認識したあとは、難しく考えすぎず「結果期待」という要素はどんなんだっけ?と考えを進めるのがポイントです(^^♪